HOME > 院長の職人歯科医コラム一覧 > 睡眠時無呼吸症候群(SAS)
2012/04/03
寝ている間に呼吸が何度も止まって熟睡できず、日中に
激しい眠気に襲われる「睡眠時無呼吸症候群」(SAS)。
太った中年男性の病気と思われがちだが、あごの骨格によっては
20~30代でも生じ、閉経後の女性も注意が必要といいます。
SASは心疾患を起こす恐れもあり専門家は年齢や性別を問わず、
まずは自己診断してほしいと呼びかけています。
肥満といびきがSASの象徴ではあるが、中年男性に多い病気という
イメージは誤解を招きやすいです。
SASの主な原因は、舌の根元がのどに落ちて気道を塞ぐことです。
肥満傾向の人は気道の周りや舌に脂肪がつき、気道が塞がりやすい。
しかし、「痩せているからといって安心してはいけない」といいます
ある20歳代の男性患者は、やせ形でいびきの自覚もなかったが、
仕事中の睡魔に悩まされていました。会社の指示でクリニックを受診し、
SASと診断されました。
下あごが引っ込んでいる人(下顎後退)はあおむけで寝ると舌が下がり、
気道が塞がりやすいそうです。
横顔を見てあごのラインが短い人は注意が必要です。
また閉経後に女性ホルモンのエストロゲンの分泌が減少すると上半身が
肥満になりやすく、SASの発症率が上がります。
しかし、いびきを恥ずかしがって検査をためらう女性が多いそうです。
国内には少なくとも200万~300万人の患者がいると推定されるがきちんと
治療を受けている患者は約20万人にとどまっています。
埋もれている患者を掘り起こすためにも、まずはセルフチェックから始めて
ほしいものです。
まつお歯科 松尾孝夫 文献:毎日新聞
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