院長の職人歯科医コラム Column

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2011/11/12

まず 母親が口内ケアを

子どものむし歯や歯周病の多くは、甘い物の食べ過ぎや
不十分な歯磨きなどの生活習慣病から生じる。

だがむし歯の原因となるミュータンス菌は、生まれつき
口の中にすんでいるわけではありません。

菌は元をただせば体の外から感染したもの。
もちろんむし歯は生活習慣病の要素が大きいが、一方で
感染症の側面もあります。

悲しいかな、赤ちゃんの口にミュータンス菌をうつす
一番の感染源は、最も身近にいる母親です。

食べ物の口移しやキス、スプーンやコップの共有など、
母から子の口へ菌がうつる機会は生活のなかにいくらでもあります。

中でも歯が生えて間もない1歳7ヵ月から2歳7ヵ月の1年間は最も
感染が起きやすい期間とされ、「感染の窓」と呼ばれています。

だが、菌がうつるからと言って、そうした親子のスキンシップを
避けろというのは寂しい話です。

となると、母がしっかりした歯磨きや定期的な歯科通院で口の中
をきれいに保ち、菌をできるだけ減らしておくことが、子どもの
虫歯予防には欠かせない条件になります。

よく出産を機に通院が途絶えてしまう患者さんがみえました。
そういうケースをなくしていくよう保護者、医療機関の両方で
考えていくことが大切です。

特に医療機関側の「備え」も、時代に求められていると言えそうです。

   まつお歯科  松尾孝夫  文献:北國新聞

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