院長の職人歯科医コラム Column

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2011/11/09

10人に1人? ドライマウス

ドライマウスの症状は、文字通り口が渇くこと。

夜中にのどが渇き水を飲む人は黄信号です。
成人では1日に1~1.5リットルの唾液が分泌されるが、半分以下
になると口のネバネバ感、舌のひび割れや痛み、口角炎、口臭、
むし歯や歯周病、味覚障害などの症状がでてくる。

ひどくなると、摂食障害、発音障害、口腔の痛み、不眠などを
起こすこともあります。

主な原因は、①加齢(70~80歳では唾液量が若いころの約半分に減る。
      ②抗うつ薬、精神安定剤、降圧剤、抗ヒスタミン薬など
       の副作用
      ③シェーグレン症候群(全身性の自己免疫疾患)
       糖尿病、頭部の病気で放射線を照射した後遺症
      ④口呼吸
      ⑤軟食、早食いなど食生活の変化
      ⑥精神的ストレス

 これらが複合的に作用して症状を起こす。

治療は原因療法と対症療法が行われるが対症療法と生活指導が中心です。

保湿性の高いスプレー、ジェル、洗口液を使ったり、保湿液が夜間にじわじわ
染み出す装具を使ったりします。

もちろん持病があれば、その治療を併せて行い、薬の副作用が疑われるなら薬
の変更や減量を試してもらう場合もあります。

生活面では、噛みごたえのあるものをよく噛んで食べること。シュガーレスガムを
噛んだり、レモンや梅干しなど酸っぱいもので味覚を刺激したりするのも良いと
されています。
唾液腺のマッサージも効果的です。(歯科医院で指導してもらってください。)

ストレスは交感神経を刺激して漿液性の唾液成分が抑えられるので、上手に
気晴らしをしてください。


       まつお歯科   松尾孝夫  文献:熊本日日新聞 

 

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