院長の職人歯科医コラム Column

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2010/11/09

口臭の犯人

口臭に悩む人は多い。ドラッグストアやインターネットで様々な対策製品が
販売されているが、専門家は「効果が薄いものがほとんど」と指摘します。
口臭の主な原因は、舌の上に白くたまる舌苔(ぜったい)と言われています。
効果的な対策をとるにはまず、口臭が発生するしくみを知っておきましょう。

「においの気になる人に」「おなかの中からエチケット対策。」
インターネットで口臭を予防する製品を探すと、いかにも効きそうな
キャッチコピーを冠した商品が目に付く。どれを選べばいいのでしょうか?

においの主成分は、硫化水素やメチルメルカプタン、硫黄を含む揮発性硫黄化合物(VSC)です。VSCは、6割が舌苔で作られるといわれています。

舌苔とは、はがれ落ちた口の中の粘膜細胞や食べかすなどの汚れが、
舌の上に白くたまったものです。VSCは、舌苔に含まれるタンパク質などを
細菌が分解したときに出る悪臭ガスです。

舌苔は通常、ほとんどの人が持っており、舌苔があるからといって口臭がひどいとは限らない。ただ、たとえば歯周病がある人だと、歯肉から白血球が漏れ出て、口の中ではがれる細胞も増える。舌苔がたまってくると悪臭の強い種類のVSCが出やすくなります。

国際口臭学会は、「日本人で口臭が激しい人は、ほぼ間違いなく歯周病」と解説しています。


歯周病対策には、単に歯を磨くだけではなく、半年に1回は、歯科医によるチェックが必要と考えられています。
それは、歯周病は、30~60歳代の8割がかかっているといわれていることからどう対策するのか? まず自分の口臭がどの程度か知ることが重要だからです。

ある調査では、大学病院の口臭外来を訪れた患者さんの約4割が実際には口臭のない
「仮性口臭」や「口臭恐怖症」だったという報告もあります。

ぜひ1人で悩まず歯科医に相談してみましょう。

 

          まつお歯科 松尾孝夫  文献:日本経済新聞

 

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