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2014/04/25
歯周病は、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。
歯と歯肉の境目の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し歯肉の辺縁が「炎症」を帯びて赤くなったり、腫れたりします。
そして、進行すると歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり、歯を支える土台が溶けてしまい、最後は抜歯をしなければいけなくなってしまいます。
◆感染経路
生まれたときには人のお口の中には歯周病菌は存在しません。
しかし、もともといない歯周病菌がなぜ今お口の中に
いるかというと、人からうつされているのです。
いまも、家族の間で移しあっている状態にあるかもしれません。
回し飲みや、箸の使いまわし、くしゃみなどが
感染ルートとしてあげられます。
菌が再びお口の中に入ってくると、お口の中で定着して
歯周病を発症する可能性が出てくるということになります。
◆再発を予防するには
カビ菌は口腔内常在菌といって、お口の中に必ず住み着いている菌です。
徹底的にやっつけても、空気中や食べ物や手の指などから
再びお口に戻ってきます。
全滅させることは不可能なのです。
ですから、毎日の歯磨きと歯科医院における定期的な
プロフェッショナルクリーニングが大切です。
カビ菌が増えすぎると歯茎が腫れるなど悪い影響が出てきます。
また、カビ菌は歯周病菌の快適な住処にもなりますので
歯周病菌が再感染しやすくなります。
定期的に歯科医院に通って、歯周病菌が再感染していないか、
カビ菌が増えすぎていないか、顕微鏡で確認しカビ菌が
増えすぎないように専用の器具を用いてクリーニングを行う必要があります。
◆全身疾患との関係
菌が全身疾患に大きく関与しているのが医科でも問題になってきています。
カビが肺に入れば肺炎になってしまいます。
歯周病菌も、わずかでもお口の中で出血を起こすと
そこから血管に菌が入り込み、心臓で炎症を起こすのです。
歯周病の人が心臓病になる確率は2~3倍にあがります。
ほかにも食道がん、糖尿病、早産、高血圧などにも関与しています。
まつお歯科 松尾孝夫 文献:まつお歯科携帯サイトコラム
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