院長の職人歯科医コラム Column

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2011/12/20

歯磨き 「3・3・3]

むし歯や歯周病を防ぐ歯磨きは、よく「3・3・3」で行う
のが良いといわれています。

1日3回、食後3分以内に、3分以上磨く意味だが、実際のところ
歯磨きはどんな目安を設けておこなうべきなのだろうか。

歯周病の原因「歯垢(プラーク)」は、口に残った食べかすを
餌に繁殖した細菌の塊です。
これを放置すると硬い「歯石」になり歯ブラシで落とすのが
難しくなる。

プラークが歯石の前段階へと変化するのにかかる時間は24時間前後
毎日磨かなければならないわけはここにあります。

次に歯磨きのタイミングに関しては、食事直後の歯磨きが良いと
されるのは、本来中性の口内環境が食べ物によって酸性に傾き、
食後歯の表面が溶けるためです。

「脱灰」と呼ばれるこの時間帯は、食後30分から1時間続くとされて
います。
食べてすぐに歯を磨いて食べかすを一掃すれば脱灰を短く抑えられ、
歯の健康に良い、というのが「3分以内」を支える考え方です。

ただ最近では、歯が溶けている時に表面をこすれば、歯が削れて
しまって逆によくないとする人もいます。

脱灰が終わり、口の中が再び中性に戻って歯の「再石灰化」が
始まってから磨いた方が良いとの考え方です。

いずれにせよ、現実には、昼間職場に居たり夜は外食をしたりすると、
「3分以内」は実行が難しいケースが多いです。

無理せず、時間が確保できる時にしっかり磨くことが良いようです。

 

         まつお歯科  松尾孝夫          文献:北國新聞


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