院長の職人歯科医コラム Column

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2011/06/15

口の臭い人は胃が弱く口内炎もできやすい?

「口が臭い人は、胃が弱い」とか「胃腸が弱いと口内炎が
できやすい」とか昔からよく聞きます。

これって本当なんだろうか。

口臭と胃腸とどんな関係があるのだろうか?

「最新医学常識99」の著者の池谷敏郎先生に聞いた。
「口臭や口内炎がある人がみんな、胃が弱いとは言えません。
 ただし、胃の内容物が食道へ逆流する場合には、それが口臭の
 原因となることはあります。
 逆流性食道炎などが代表的です。この病気は、胃が弱いというより
 胃と食道をつなぐ部分のしまりが悪いために逆流が生じるものです。」

口臭にはさまざまな原因があるが、圧倒的に多いのは「むし歯」「歯周病」
「歯垢」など口腔内の雑菌によるもの。
また、むし歯の治療でかぶせた金属が劣化し穴が空いてしまったところに
再びむし歯が進行して、口臭のモトになっているケースもあります。

これらは、むし歯の治療で改善できるといいます。

さらに、自分が神経質になることで、本当は、口臭や嫌な臭いがないのに
、あると感じてしまう「心因性」の口臭というものもあるそうです。

この場合は、実際に口臭がないだけに、モトとなる心的原因を解消する必要があります。

一方、注意したいのは、呼吸器や耳鼻咽喉科系の疾患が口臭の原因となる場合で、特に気づきにくいのが「鼻」との関係性だとか。

鼻になんらかの疾患があると、呼吸が苦しくなるため、口呼吸をすることがどうしても多くなります。口が開いていると、口腔内が乾燥するので雑菌が繁殖しやすくなり、口臭も強くなる傾向があります。

同様に「口内炎」や「唇の荒れ」なども、口腔粘膜が乾燥して炎症が起こりやすくなったり、唇が乾燥してしまうことが原因と考えられています。

口臭は、意外と本人が気づかないケースも多いもの。
まず大切なのは、毎日の正しい歯磨きと、定期的な歯科検診の受診だが、それでも気になる場合には、耳鼻咽喉科を一度受診してみるのも良いかもしれません。


  まつお歯科  松尾孝夫  文献:夕刊フジ

 

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