院長の職人歯科医コラム Column

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2011/04/20

かむ健康法

最近さまざまなダイエットの方法が紹介されていますが、
百年も前にアメリカでフレッチャーという人が発表した
「かむ健康法」が話題になったそうです。

内容は「本当におなかがすいた時に食事をとり、何でもよくかみ
口の中でとろとろになり自然に飲み込まれる様になるまでかむ」
というものだったそうで、5か月で30キロの減量に成功したそうです。

私たちの食欲は脳にある2つの「食欲中枢」でコントロールされています。
1つは空腹を感じ、食べることを指令する「摂食」中枢で、もう1つは、
食べるのをやめるよう指令する「満腹」中枢といわれるところです。

満腹中枢が活発だと食欲が抑えられますが、活発になるのに、食事を始めてから
15分経過してからといわれていわれています。

ですからフレッチャーさんのように「よくかむ」ということは、当然食事の時間も
長くなるため、理にかなっているといえるでしょう。

神奈川歯科大学によると、弥生時代の1回の食事時間は50分程度でそしゃく回数は
4000回。それが戦前では1回の食事時間は、22分、そしゃく回数1400回。
現代においては1回の食事時間11分、そしゃく回数620回と戦前からみても
半分になって来ているのが分かります。

もちろんそこには食生活が豊かになり、食べ物が柔らかくなってきていることも
考えられます。

しかしかむということは、肥満防止だけではなく視力低下、ぼけ、がんなどを予防し、
内臓の働きを助け、大脳の働きを活発にし、また精神を安定させるなど様々な効果が
あるといわれています。

このいいことずくめの「かむ健康法」、ためしてみる価値はあるかもしれません。


               まつお歯科  松尾孝夫   文献;福島民報

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